以前に このＨＰを見てご来店頂いた 滑川町のお客様です！

ホンダ Ｎ ＢＯＸの板金塗装修理の依頼です。
お客様が駐車中、隣に停めてあった他人の自転車が倒れてきて
ドアにぶつかってしまったそうです。

今回、自転車の持ち主が賠償責任保険で修理してくださるそうです。
賠償責任保険とは、日常生活における、他人への賠償義務が
（自転車による事故や子供の投げたボールでガラスを割ったり）
しょうじた場合、代わりに保険会社が支払いをしてくれる保険です。

損傷箇所は助手席のドアです。
ヘビのようにクニャクニャと曲がったへこみになっています。
自転車やバイクのハンドルやサドルがぶつかると
このような損傷になります。

ドアパネルは高張力鋼板といって、鉄板が薄くて硬い素材です。
硬いといっても、組織的に硬いだけで実際は押すとペコペコして
パネルに腰がなく、修理もやり難いです。
今回は車も新しいですし、お客様に気分的にもスッキリして
もらえるように交換します。

パネルをボディーに仮合わせをした後
黒い、どぶ付けといわれる電着塗膜をサンドペーパーでキズをつけます。

サフェーサーを塗装後、ドアの下吹きを済ませて強制乾燥させます。

乾いたらドアに取り付けます。
この塗色は３コートパールという難しい色です。

どこが難しいかというと、吹き付けるパールの回数で
コロコロと色相が変わってしまうところです。
調色作業も実際の塗装回数に合わせてしますが
本番の塗装作業で忠実に再現するのは不可能です。

ですので、前後のパネルを〔ぼかし塗装〕といってグラデーションをかけて
塗装をして馴染ませます。塗装の見切りが汚くならないように
前後のパネルの付属品、サイドベンチガラスも脱着します。

この時点では、下吹きなので 取り付けたドアも全然色が違います。

サイドベンチガラスはモールのきわが
下の画像のように塗装面にピッタリと付いています。

外して塗装をしないと・・
下の画像はマスキングが下手で極端な例ですが
このように部品に塗料が付いて汚らしくなってしまいます。
３コートパールの場合は塗装の膜厚もあるので
きわの塗装も剥がれやすくなり、いいことはありません。
（ガラスの脱着作業は保険の現状復帰という観点で問題なく認められています）

綺麗さっぱり部品を外し、思い残すことはないので（笑）
後は、ばっちり塗装して仕上げるだけです。

塗装終了。セッティング時間をおいて強制乾燥させます。

ぼかし作業をした前後のパネルの端まで色をかけてしまうと
今度は違う箇所の色が変わってしまうので
１層目の白と２層目のパールは端まで塗装しません。
３層目トップコートのクリアーは端まで塗装します。 １層、２層、３層で
３コートパールです。

塗装が硬化したら、塗装中に付いた埃を取って
磨き、部品の組み付けです。

ドアの中には構造上 水が入るので
新品のパネルには必ず防錆剤を塗布します。
丸く囲った箇所にホールシールというビニールが貼り付けてあるのですが
きちんと張り付けていないと室内側に水が入ってしまいます。
（板金後に適当に貼り付けてある車も多いです）

部品の組み付けが終わり
最後に洗車と室内清掃をして完成です。

賠償責任保険は、新たに加入しなくても
自動車の任意保険に付帯していることが多いです。
特約だとしても、わずかな保険料で家族全員カバーできますので
一度、ご加入されている保険会社に確認したほうが安心ですね。

Ps. お気づかい頂きありがとうございます。

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ご依頼有難うございました。
また何かありましたら宜しくお願いします。
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